中間法人設立を目前にして
     会長 須長義明
 昨秋以来の準備も整い、中間法人設立の目前となりましたので、この機会に今までの経緯について申し述べたいと思います。
 当連合会は、堀江元会長時代の平成6年6月の理事会において、ダクト工事業では唯一の全国組織としての地歩を固めるため、公益法人化(社団法人)を目指すことに決定しました。
 当時、副会長兼渉外委員長であった私は直接の担当者として、堀江会長と一緒に主務官庁である建設省を訪問、法人化の見込みについて打診の上、直ちに実現に向けて作業を開始しました。
 その後、担当窓口である本省の建設経済局建設振興課のご指導の下、約2年に亘り準備を重ね、甲請に必要な書類と資料の作成を進め、正式申請の直前まで至ったのですが、その頃、特殊法人を巡る不祥事が起こり社会情勢が一変しました。
 即ち、現存する公益法人の公益性や実状について、様々な問題が提起され、マスコミの報道が大きな社会的関心を呼んで、法人の見直しが叫ばれるようになりました。
 時の政府はこの事態に対し、行政改革の一環として、公益法人の許可と運営に厳しい措置を取ることとし、内閣は平成8年9月の閣議で「公益法人の設立認可及び指導準備」を策定しました。
 その中で、公益法人の設立目的を「不特定多数への利益供与に特化する」という制約条件を課しているため、構成員の「共益」が主たる目的である事業団体にとって、新たに許可を得ることは事実上、大変に困難なことになったのです。
 この時期から、全ダ連は既に堀江元会長から村上前会長に交代していましたが、この事態を請けて当連合会としては、一旦交渉を中断して、今後の行政の対応を見定めながら、再開の機会を辛抱強く待つことにしました。

 その後、平成11年になって状況に変化がみられたので、村上前会長と相談、理事会の合意を経て行動を再開。
先ず本省の大臣官房を訪問、法人化の可能性ありと回答をもらい、改めて担当部署、振興課への紹介を要請し行動に移りました。
 再開後、振興課と会議での最大の課題は「不特定多数への利益供与」の解釈で、当方としては、全ダ連はその事業活動を通じて公益の利益に寄与できると主張し、公益と共益を巡って当局との意見調整は難航しました。
 一方、その頃になると政府は新たな非営利法人制度の創設を進めており、平成13年1月、法務大臣の諮問機関である法制審議会法人制度部会が「構成員に共通する利益を図ることを目的とし、剰余金を社員に分配することを目的としない」新たな法人格を提言し、年内には中間法人法が成立される見通しとなっていました。

 平成14年から施工された中間法人とは、株主への利益の分配を目的とした会社などの営利法人と、不特定多数への公益を目的とした公益法人との中間的存在という意味から、このような名称になったもので具体的には業界団体等を対象とした法人格です。
 話は戻りますが、前記の法制審議会による中間法人制度の答申に前後して、難航していた当連合会の法人化について、建設省からも中間法人への転換を進められたことから、改めて理事会での審議の上、中間法人を施工することに方針を変更することにしました。
 当初の社団法人化を断念することは極めて残念ではありましたが、社会情勢の変化を考えれば、路線変更も止むを得ぬ決断であったと思います。
 昨夏の福島総会で第5代会長を拝命した私は、総会で中間法人化の早期実現を提唱、秋には副会長を加えた新執行部と協力し、顧問と司法書士も参画して準備委員会を発足、会議を重ね1月末には定款等の準備作業を完了しました。
 その後、本年2月に理事会において設立の基本案件について説明、各地区を代表する理事全員の賛同を得ました。次いで5月、法人で定める設立社員総会を経て6月には正式に発足し、今夏の静岡での通常総会を迎えることになります。

《第16号》 平成15年3月15日発行


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全国ダクト工業団体連合会