建設省幹部と設備団体との協議会

専門工事業の未来のための
 イノベーション戦略研究会発足
 昨年十一月二十五日、建設省幹部と設備団体協議会との意見交換の会合が霞ヶ関ビルで開催され、建設省側からは尾見・松富両審議官のほか、建設経済局から中島建設業課長、佐々木建設振興課長、官庁営繕部から春田営繕計画課長、坂設備課長など関連部局の幹部、合計二十名が出席された。設備団体側は、日本空調衛生工事業協会、全国管工事業協同組合連合会、日本電設工業協会、日本計装工業会、消防設備工事協会、 全国ダクト工業団体連合会、日本配管工事業団体連合会、日本保温保冷工業協会の八団体から夫々の代表者二十九名が出席した。(全ダ連からは村上会長と浅岡事務局長が出席)
 会議は、佐々木建設振興課長の開会の辞のあと、尾見・松富両審議官と設備団体協議会の菅谷代表幹事(日空衛会長)の挨拶があって議事に入り、建設省側から、専門工事業イノベーション戦略と中小企業関連法案についての説明があり、続いて設備関係団体協議会側の各団体から建設省に対する要望事項が提示され、最後に自由討議が行われて閉会した。

◆専門工事業イノベーション戦略について
 平成十一年七月に取り纏められた「建設産業再生プログラム」は新しい時代に対応するために建設業が取り組まなければならない命題について、品質・コスト等の競争、自助努力と優勝劣敗・淘汰・選択と集中等の問題提起が行われたが、対象としては元請であるゼネコンに主点が置かれていた。ゼネコンに比べ専門工事業は業種・業態・規模等において多肢に渉り、職能的にも異なっている。
 専門工事業者を対象に、時代の変革期において経営革新等の戦略を構築するための指針を作成するべく、昨年「専門工事業イノベーション戦略研究会」 [事務局(財)建設業振興基金] が組織された。メンバーは学識経験者のほか専門工事業の社長等で構成され、設備工事業からは新菱冷熱浜田社長が参加しており、本年夏までの取り纏めを目処に作業を進めている。
 現在までの検討事項で我々に興味のあるものをあげると、リフォーム市場への元請的展開とか、新分野への進出、関連職種への業務の拡大、新工法開発による高付加価値の創出、技術力等についての適正な評価システム、企業連携の推進、元下関係の適正化(契約の適正化・無理な指値の改善、支払方法や時期の適正化、変更工事についての金額や工期の対応)、新規労働力の確保のための環境創りと多能工の育成、業界団体の新たな役割等が論議されている。
註 innovationとは「革新」とか「刷新」とか言う意味である。よく似た言葉のrenovationは「革新」「刷新」のほか「修理」「修繕」の意味もある。改修工事はrenovationである。

◆中小企業関連法案などについて
 最近の中小企業を巡る経済環境の変化の中で中小企業の活性化を図るため資金供給の円滑化、共同組合組織等の活性化、技術開発支援の強化、ベンチャービジネスへの支援等を目的とした関連法規の改正が行われた。
 中小企業基本法では、中小企業の範囲が拡大され建設業の場合は従業員三百人以下、資本金三億円(旧一億円)以下となった。また、中小企業信用保険法等では私募債(社債)への信用保証の付与、中小企業近代化資金助成法では経営基盤強化に資する無利子融資制度の創設など中小企業やベンチャービジネスに対し、きびしい経済環境下での保護育成を図って行く内容となっている。(改正法規の概要については事務局に資料あり)

▼業界団体からの要望事項
 設備工事業各団体からは次のような要望が提起された。
▽分離発注の推進と設備工事業の位置付け
 建築と設備は理論・技術において異なる体系であるので分離発注を維持・推進されたい。また、建築の専門工事業とも異なる総合性を持っているので、建設業中の位 置付けについて今後、格段の配慮をされたい。

▽元・下関係について
 価格と支払いの適正化について一層の指導を賜りたい。

▽建設省仕様書を基準とした仕様の全国的統一を促進されたい。

▽二級管工事施工管理技術者講習について
 平成十三年以降の継続と受講対象年齢の引き下げ等を希望。

▽技能士制度の活用
 建物の規模による技能士の現場常駐を義務付けられたい。

▽景気振興のための公共工事予算の増額を希望する。

《第10号》 平成12年3月15日発行


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全国ダクト工業団体連合会